Heidenhain iTNC530
■ 機械座標系2012.5.8

NCデータ概要の
https://www.kazuban.com/bbs/heidenhain/heidenhain.cgi?mode=main&no=2

20 L Z550 R0 F MAX M91
21 L X0.0 Y0.0 R0 F MAX M91
22 ;
23 L A0 R0 F MAX
24 L Y800 R0 F MAX M91

具体的には、
「23 L A0 R0 F MAX」 のA軸動作指令の前に、機械の安全位置まで主軸を退避させている指令です
いろいろな考え方があると思いますが、ウチでは基本的にA軸の位置決めをするときには
主軸は安全位置へ退避させるようにしています
この安全位置は、機械によっても違いますし、退避動作は、ポストプロセッサの作り込みでも変わってきます
なるべく無駄をなくして、Zだけ最上面にあげればいいと言う考えもありますから
各ユーザーの方針で変わってくると思います

ここで、移動指令に「M91」を付加するとその行のみ機械座標系が基準原点になります
前にも説明したように、「L X*** Y*** M91」だと機械座標系からの相対位置へ移動
「L IX*** IY*** M91」だと現在位置からの移動になります
http://www.kazuban.com/bbs/heidenhain/heidenhain.cgi?mode=main&no=8

20 L Z550 R0 F MAX M91
21 L X0.0 Y0.0 R0 F MAX M91

具体的にこの指令では、Z軸はZ軸機械原点より、+方向へ550mm移動
X、Y軸は、機械原点へ移動します
この位置を、この機械では、安全位置としています

またもし、「L X*** Y **** Z*** A***」の指令位置が機械のリミットまで
行っていまうような位置だった場合
機械は、添付画像のように「limit switch Y+」のようなアラーが表示され動作を中断します
昔の機械には、実際に動いてメカ的なリミットスイッチまで行ってしまう物もありましたが
この場合は、動作手前で停止します



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