Heidenhain iTNC530
■ スタートアップ22012.9.24

スタートアップのところでも書きましたが
https://www.kazuban.com/bbs/heidenhain/heidenhain.cgi?mode=main&no=14

ハイパーのポストは旋回・傾斜軸を使用する際、一旦、安全位置へ退避し
旋回・傾斜を完了した後に加工のイニシャル点へ移動するようになっています

13 LBL 1
14 CYCL DEF 7.0 DATUM SHIFT
15 CYCL DEF 7.1 X0
16 CYCL DEF 7.2 Y0
17 CYCL DEF 7.3 Z0
18 PLANE RESET STAY
19 LBL 0
20 L Z550 R0 F MAX M91
21 L X0.0 Y0.0 R0 F MAX M91
22 ;
23 L A0 R0 F MAX
24 L Y800 R0 F MAX M91
25 TOOL CALL 22 Z S2590 DL-8
26 CYCL DEF 247 DATUM SETTING ~
  Q339=+10 ;DATUM NUMBER
27 ;
28 FN 0:Q2=1550 ; FEEDRATE XY
29 FN 0:Q3=1000 ; FEEDRATE Z
30 FN 0:Q4=500 ; REDUCED FEEDRATE
31 L Z550 R0 F MAX M91
32 L X0.0 Y0.0 R0 F MAX M91
33 L M126 ; SHORTER PATH TRAVERSE OF ROTARY AXES ON
34 L A-43 C0 R0 F MAX M13
35 CYCL DEF 7.0 DATUM SHIFT
36 CYCL DEF 7.1 X10.107
37 CYCL DEF 7.2 Y130.11
38 CYCL DEF 7.3 Z22.735
39 PLANE SPATIAL SPA-43 SPB0 SPC0 STAY SEQ- TABLE ROT
40 L X+0 Y+0 R0 F MAX
41 L Z+0 R0 F MAX
42 CALL LBL 1
43 M128 ; TCPM ON
44 L X10.107 Y130.11 Z22.735 R0 F MAX

34~は、データムシフトを使い、加工イニシャル点へデータムを移動し
その後、プレーンサイクルで旋回・傾斜軸も加工状態と同じにします
ただし、ここでのプレーンサイクルの前には

34 L A-43 C0 R0 F MAX M13

ですでに、旋回・傾斜させているので、動きはありません
さらに次の

40 L X+0 Y+0 R0 F MAX
41 L Z+0 R0 F MAX

この指令で、現在のデータムシフトの原点、つまり加工イニシャル点へ移動します
その後、

42 CALL LBL 1

で、データムを正規の原点へ戻していますので、現時点での位置は
正規原点から見た加工イニシャル点の位置になっています
したがって、その後の

44 L X10.107 Y130.11 Z22.735 R0 F MAX

この指令が加工イニシャル点への移動指令ですが、すでにその場所に来ているので
全く移動はしません
また、同様にその前に

43 M128 ; TCPM ON

この指令で先端点制御をONにこの時点でも、動きはありません

最近の、FANUCは知りませんが、以前はこのように、傾斜移動動作をした後に
先端点制御をかけられなかったようです
したがって、先端点制御をONにした後に、傾斜作業が入るので
その時点で、傾斜と共に、A軸機であれば、Y軸も一緒に動く事になります
その時に、位置によっては、Y軸のリミットまで行ってしまう事が
多かったと聞いた事があります
いずれにしても、先端点制御など、コントロール任せの動作は
なるべく少ない動きをさせたいものです



CGI-design